十夜書庫

主に読んだ同人誌の感想など。

私的プッシュ&レビュー コミティア111編(移転記事)

コミティア111で入手した同人誌から、特に良かった作品をピックアップ。

【以下ネタバレを含みます。ご注意ください】

 

『Smoke With You』秘話出雲大社(出雲りょう)

委員長×不良の百合の王道カプかと思いきや、外面は真面目な委員長と見た目だけ不良キャラの二人が屋上で隠れて煙草を吹かす。

スレた雰囲気を漂わせる委員長と見た目不良の遣り取りのどこか淡々とした、それでいて互いを分かり合っている空気感がたまらない作品。

 

『鳴かぬ蛍が身を焦がす』『アゲハ総集編①、②』BQ(北尾タキ)

「アゲハシリーズ」総集編と既刊を同時購入。遊び人女子高生×ダメっ子教師の百合だが、遊び人女子高生のセフレとヤンデレ系幼馴染の存在が二人の関係を弄ぶかのごとく話を二転三転させていく。その中で、初めは押しに負けて女子高生と関係を持ってしまった教師も、色々な相手に寄りつ離れつする女子高生も、次第に各々の本当の気持ちに気付いていく展開に心惹かれるものがある。これからの展開に目が離せない。

 

『ハートフル地球侵略』mikko(みっこ)

宇宙人×高校生のBL。唯一の家族だった祖母を亡くした主人公の前に突然、不思議な少年が現れて主人公の事が好きだと告げる。自分の事を宇宙人と名乗り、人の感情が分かるという少年との交流の中で、塞いでいた主人公の心は少しずつ解けてゆく……。

他人に対し深い感情を持ったことのなかった宇宙人が主人公の友人に嫉妬してしまうほど、主人公への“好き”を募らせてしまうような二人の温かな関係に、読んでいるこちらも優しい気持ちになれる、表題通りハートフルな作品。