十夜書庫

主に読んだ同人誌の感想など。

私的プッシュ&レビュー C87編(移転記事)

C87で入手した同人誌から、特に良かった作品をピックアップ。

【以下ネタバレを含みます。ご注意ください】

 

『社会人ゆゆ式』Shore(タツノコッソ)

ゆゆ式』の主人公3人組の社会人パロ本。社会人になった唯、縁、ゆずこ達は3人で一緒に暮らすことになったが、いざ唯が入居するというその日に仕事でトラブルが起こる。

二人に辛い姿を見せまいとした唯、どんな唯でも暖かく受け入れようとする縁とゆずこ、親愛と信頼の織り成す文字通りの“尊さ”がそこにあった。

軽い百合要素はあるけれど、「恋人以上の友人関係」と言った方が相応しいような、親愛の美しさに満ち満ちた一作。

 

『TwinKle』哀れなウサギ(画:山葵るお/話:千鳥雷夜)

モバマスのきらり×杏本。杏への愛情が度を過ぎてヤンレズと化したきらりを止めるため、杏が取った選択肢は……。

「好き」が食い違ってしまった故の悲しい、救いの無い話ではある。それでも、これほどの状況に至っては、これが彼女たちに残された唯一の救済の形と思わされるような切ない結末に、意外にも読後感は悪くない。鬱百合好きに薦めたい一作。

 

『プリ☆ノベ』流星ハートビート(平山ひろてる/珠洲鈴涼理)

『プリパラ』二次創作小説本。『アイカツ!』とのコラボが1本、『ハピネスチャージプリキュア!』とのコラボが1本の別作者の計2本収録。

前者はらぁらが突然飛ばされたアイカツの世界でスターライト学園に編入し、アイドルを目指していく物語。ふと訪れる孤独感に苛まれながらも、新しい仲間たちとの友情を支えに、健気に、ひたすら前向きに歩み続ける姿はただただ眩しい。その輝きに心洗われる気がするような、まっすぐな成長物語。

後者はみれぃが突然(略)プリキュアの世界で、プリキュアに変身する力を得たみれぃが元の世界のある人物から生み出されたサイアークと対峙する物語。

これぞクロスオーバーの醍醐味といった感じの掛け合いの面白さ、ニヤリとさせられる原作ネタの突っ込み方ととにかく読んでいて楽しい作品。ラストも良かった。

私の場合プリパラ(と僅かなプリキュア)知識しかなかったが充分楽しめたので、上記のアニメ3作品のうちどれか知っていれば楽しめるんじゃないかと思う(適当)。